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左手に握る気休めばかりの剣。
掌の汗で、今にでも落としてしまいそうだ。
もう一度しっかりと握りしめる。
そして、ごくりと生唾を飲み込むと、アリアスは剣を体の中心で構えた。
「・・・往生際の悪い。」
「悪いが、簡単に死ぬつもりはないんでね。」
アリアスは力いっぱい地面を蹴り上げ、男に切りかかる。
重い!!
実戦に向けて作られた剣でないため、ずしりと重いうえに振りぬきづらい。
いとも簡単に剣を弾きあげられるアリアス。
そして・・・。
暗殺者の手に握られた剣で一刺しにされた。
ゆっくりと崩れ落ちるアリアス。
急所を一撃で、だ。
じわじわと胸から熱い液体があふれ出てくる。
「がはっ・・・!」
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