1章 すべての始まり

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口から血を吐いた。 ドンッと男はアリアスを蹴飛ばす。 大きく吹き飛んだアリアスは、血液を撒き散らしながら壁にもたれかかるように倒れた。 もはや痛みなどなかった。 ただ、ひたすらに寒かった。 そして、何より眠かった。 「ゆっくりお休みください、陛下。」 男たちがゆっくりと階段を下りていくのを見たのが、アリアスの最後の記憶だった。
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