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ある程度の人数だったらアリアス一人で何とでもできる。
しかし、あの人がそんな柔な暗殺者を寄越すはずがないだろう。
そうなると誰かの手助けが必要だ。
もっとも信頼でき、剣術に長けた人物。
親衛隊の隊長に応援を求めよう。
アリアスは慣れた足取りで慎重に廊下を進む。
何度か眠らされた騎士を見かける。
まさか、親衛隊長までも・・・・?
アリアスは拭いきれない不安を抱えたまま、親衛隊長の部屋の前まで差し掛かった。
ストン!
アリアスは一歩後ずさった。
足元を見ると、まがまがしい形をしたナイフが刺さっている。
「・・・いけませんねぇ、陛下。こんな時間に外を出歩くとは。」
しゃがれた男の声がした。
その声がする方に顔を向けた。
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