―最低な教官?

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     朝食を食べ終えると二人揃って学生寮を出る。   街に出て学園へと向かう最中男子生徒達の注目を浴びる二人だが、気付いていないのか二人で話しながら歩いて行く。        学園が見えて来ると校門前に立ち生徒達と挨拶をかわしているグランの姿が見えてきた。     『おはようございます、グラン教官』     「うむ、おはよう二人共」      挨拶をしてくるアリスとティアを見て厳つい顔だが微かに微笑み返す。       グランに挨拶すると二人は学園内へと入って行き、そんな二人の後ろ姿を見送るグランに二人の女性が近付いてくる。     「アリスもとうとう実戦授業だねぇ……あの不良もやっと姿を表したしね」      眼鏡をかけた青髪の若い女性。優しくぱっちりした青の瞳にスタイル抜群、片手に本を抱えている。     彼女はエルウィン=シフォーレン、アートフォン学園の教官をしている。       「……ゼロ、先生方はあの方を知ってるんですか?」     もう一人はゼロと同じ程の歳のこちらも若い女性でスタイル抜群に凛とした表情、ぱっちりとした黒い瞳に黒く綺麗な長い髪を後ろにまとめている。     彼女はシルヴィア=メルセデス、同じくアートフォン学園の教官で手には長刀が握られている。
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