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上級生達と一緒に歩いてきた老人、グランよりも歳をとっており笑顔が印象的であった。
この老人はウェイバー=ユースベルグ、魔法学園で長年教官をしているベテランである。
「ゼロじゃないか久し振りじゃの、教官になったと聞いて驚いたよ」
「ウェイバーの爺か……まだ教官やってたんだな」
笑顔で話しかけてきたウェイバーにゼロは少し冷めた瞳を向けている。
ウェイバーはそんなゼロの瞳を気にする事もなく周りの一年生を見た。
「あまり生徒の心を掴めておらんようじゃの?」
「そんなもんはどうでもいい、それより爺……さっさと教官止めろ」
タバコに火をつけながらゼロが放った言葉、ウェイバーは笑顔だが次の瞬間周りの生徒達から非難の声があがる。
「酷い……」
「ウェイバー先生が自分より良い先生だからってひがんでるのよ」
「はは、いいんじゃよ。学生時代から口が悪かったんじゃ……さあ授業を始めようかの」
ゼロの言葉を聞いて非難する上級生達、一年生達はゼロから悪口を言われても笑顔のウェイバーを見つめている。
優しそうな教官が羨ましい、そんな視線を向けられているウェイバーをゼロは振り返り見ると腰のホルダーの銃に手をかけた。
それに気付いたアリスとティアは慌ててゼロに駆け寄った。
「ちょっと!何やってんのよ!」
「先生!止めて下さい!」
アリスとティアに手を掴まれ、冷たい表情だったゼロは普段の表情に戻り二人を見た。
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