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「止めて!」
「先生!」
アリスと珍しくティアも慌てたように二人で銃を握っているゼロの手を掴んだ。
「…………」
二人に手を掴まれゼロはウェイバーを見つめた後、ため息をついてアリスとティアを見た。
もう冷たい表情ではなくなっており、いつもの表情で二人に話しかける。
「心配すんな、ちょっと構えただけだ」
「………」
「あ……はい」
アリスとティアは不安そうにゼロを眺め、ゼロは微かに微笑むと歩き出した。
「さっさと教室に帰れ、他の一年達にも教室にいるように伝えておけ」
それだけ言い残し校舎へと歩いて行くゼロ、その後ろ姿を見つめてアリスが口を開く。
「ねえティア……さっきの本当に殺すつもりだったよね?」
「うん……殺気が本物だった」
アリスとティアの二人がそう口にしたと同時だった。
二人は肩をポンと叩かれると、エルウィン教官が笑顔で立っていた。
「二人共どうかしたのかい?」
「あ、エルウィン教官……実は」
アリスはエルウィンに今日の授業内容と先程の出来事を話し始めた。
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