―最低な教官?

12/25
前へ
/595ページ
次へ
    「はっはっは!ゼロも相変わらずだねぇ……」     「笑い事じゃないですよ!何であんな人に教官を依頼したんですか!それに……」      話しを聞いて笑い始めたエルウィンにアリスは文句を言った後、先程の事を思い出し少し震える。     それ程までに先程のゼロは怖かった。 ティアも同様なのか、自分の腕をキュッと掴むと不安そうにエルウィンを見た。     「そうだねぇ……まず最初の授業についてだけど、結論を出すのは今日の学校が終わってからにしな。   そしてウェイバーの爺さんの件については……分かる日が来ない事を祈るよ」     「……えっ?」     「それはどういう事ですか?」      二人は笑顔で眼鏡を上げて応えたエルウィンに聞き返すも、エルウィンは背を向けて歩き出した。       「早く教室に戻りな、後はゼロの話しを聞いて終わりだろ」      エルウィンは歩き去ってしまい、残されたアリスとティアは顔を見合わせた。       「どういう意味だろうね?」     「うん……とりあえず教室に帰ろうか?」      エルウィンの言葉の意味が分からない二人。   周りの一年生達は既に教室に帰ってしまったらしく、アリスとティアも急ぎ足で校舎へと向かった。
/595ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8968人が本棚に入れています
本棚に追加