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「はっはっは!ゼロも相変わらずだねぇ……」
「笑い事じゃないですよ!何であんな人に教官を依頼したんですか!それに……」
話しを聞いて笑い始めたエルウィンにアリスは文句を言った後、先程の事を思い出し少し震える。
それ程までに先程のゼロは怖かった。
ティアも同様なのか、自分の腕をキュッと掴むと不安そうにエルウィンを見た。
「そうだねぇ……まず最初の授業についてだけど、結論を出すのは今日の学校が終わってからにしな。
そしてウェイバーの爺さんの件については……分かる日が来ない事を祈るよ」
「……えっ?」
「それはどういう事ですか?」
二人は笑顔で眼鏡を上げて応えたエルウィンに聞き返すも、エルウィンは背を向けて歩き出した。
「早く教室に戻りな、後はゼロの話しを聞いて終わりだろ」
エルウィンは歩き去ってしまい、残されたアリスとティアは顔を見合わせた。
「どういう意味だろうね?」
「うん……とりあえず教室に帰ろうか?」
エルウィンの言葉の意味が分からない二人。
周りの一年生達は既に教室に帰ってしまったらしく、アリスとティアも急ぎ足で校舎へと向かった。
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