―最低な教官?

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    ―――魔法管理局。      巨大な白い建物の一階の自動扉が開き、ゼロが煙草を片手に入ってきた。     広いフロアの中心には受付があり、そこに座っていた一人の受付嬢がゼロの姿を見ると手を振ってきた。     「あ、ゼロっち!ヤッホー!久しぶりだね。 やっと引きこもりから脱出したんだね!」     「引きこもってねえよ、相変わらずだなエリーゼ。 こんな所で何やってんだ?」      受付に座っている腰まで真っ直ぐ伸びた茶色の髪をした女性。   身長160cm程で笑顔が印象的な彼女はエリーゼ、知り合いらしくゼロは面倒くさそうに目を細めた。     そんなゼロの視線を全く気にした様子もなくエリーゼは笑顔のまま誇らしげに胸に手を当てる。     「魔法管理局の受付嬢よ!天職見つけたわ天職、このルックスを120%活かした職よ」     「中身は非常に残念だがな……それよりシドの爺はいるんだろうな?」      ため息をついて会話を流すとエリーゼはツレないなぁと言った後、エレベーターを指差した。       「シド局長なら最上階で待ってるわよ、そこのエレベーター使って早く行きなさい」     「はいはい……」     「あ、ゼロっち!」      歩き出したゼロであったが、エリーゼから呼び止められると振り返る。     エリーゼはゼロを見つめており、笑顔になった。     「お帰り、これからよろしくね」     「…………ああ」      軽く返事だけするとゼロは踵を返して歩き出し、エレベーターに乗って行ってしまった。
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