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「…………」
シュンとなるアリスを知ってか知らずか、ゼロは授業を始めようと機械を作動すると思い出したように口を開く。
「ああそうだ聞いてると思うが、近々魔法管理局の仕事を手伝ってもらうのを生徒の中から選ぶからな。
まあ……あんまり気にせず普段通りやってろ」
ゼロの言葉を聞いてアリスは勿論、他の生徒達の表情が変わった。
魔法管理局の特殊部隊に選ばれる、それは魔法管理局の仕事を手伝い経験になると同時に将来管理局で働ける可能性が大きく上がるからだ。
「だから力入れんなって言ってんだろ、じゃあ今日も順番に前に出ろ」
生徒達の表情を見てゼロは微笑み長椅子に座ると、機械を作動させた。
訓練は次々に消化され、続いてアリスの番が回ってきた。
「…………ふぅ」
大きく深呼吸すると白く輝く剣を抜き構えた。
「…………はい、スタート」
真剣そのもののアリスを見てゼロは一瞬目を鋭くさせた後、始動ボタンを押した。
「全員終わったな……じゃあ教室戻れ」
訓練が終わり生徒達にそう告げて歩き出したゼロ。
生徒達が教室に向けて歩き出す中、アリスはその場に座り込んで悔しそうに拳を握りしめた。
「また……クリア出来なかった」
昨日に比べて多くの生徒がレベル1を突破していた。
恐らくはゼロの指摘を参考にしたのだろう、自分も自主的に訓練して改善しようと頑張った。
「まだ駄目なんだ……明日こそ」
まだ自分には力が足りていない、それを感じたアリスは立ち上がると教室に向かって歩き出した。
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