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あれから数日が過ぎ多くの生徒達が訓練をクリアしてレベルアップしていく中、アリスは未だに一つもクリア出来ていなかった。
ティアもクリア出来なくなっていたが訓練のレベルが違う。
自分はレベル1でティアはレベル4、今日の訓練を終えてアリスは拳を握りしめ下を向いた。
「アリス……」
「駄目だね私……先生に指摘された所毎日放課後に直してるんだけど、全然クリア出来ない。
こんなのじゃ、魔法管理局のメンバーに選ばれるなんて無理だよ」
ゼロから渡されたディスクを参考にして放課後自主訓練していたアリス、それでもクリア出来ず最近ではゼロから貰うディスクから細かい指示がなくなっていた。
以前指摘された箇所や動きの精度を上げろなどの指示、目立った忠告がなくなってしまっていた。
もうどうしたらいいか分からず、スカートの端をキュッと握りしめて悔しそうに呟いたアリスの肩をティアは優しく叩いた。
「駄目じゃないよ、一緒に頑張ろう」
「ティア……うん」
ティアに言葉をかけてもらい、アリスは少し元気を取り戻して頷いた。
その時だった。
「イルファ、ちょっと来い」
「は、はい……」
授業が終わりゼロが一人の女子生徒を呼んでいた。
授業が終わるといつもさっさと消えてしまうゼロが珍しく生徒を呼んだ。
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