―『A'S』始動

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    「無視しろ」     「ちょっと待ちなさいよコラ!!」     通り過ぎようとしたゼロの首を引っ張るエリーゼ。     「何だよ?」     「何だよじゃないわよ!私の紹介とその子達の紹介しなさいよ!」      面倒くさそうに目を細めるゼロに怒鳴るエリーゼ、その言葉を聞いてアリスとティアは前に出て背筋を伸ばした。     「アートフォン学園一年生のアリス=クレメンティスです、よろしくお願いします」     「同じくアートフォン学園一年生のティア=テスタロッサです、よろしくお願いします」      アリスとティアの二人が自己紹介したのを見て、エリーゼはにこりと笑った。       「私はエリーゼ、魔法管理局の受付嬢をやってるの、これからよろしくね? ゼロっちもこんな可愛い生徒に手を出すなんてね」     「手なんか出してねえ、誤解を招く言い方すんな」      エリーゼが冷やかしながら指でツンツンしてくるのを払っているゼロ、そんな二人を見てアリスは口を開く。     「エリーゼさん、ゼロ先生と知り合いなんですか?」     「ん?そうだよ、ゼロっちとはアートフォン学園の同級生なの」     「おい、そんな事よりリースレットはどこにいる?」      エリーゼの言葉を聞いてへぇ……と言葉を漏らすアリスにティア。   ゼロは早々に会話を切るとエリーゼを見た。       「リースレット総司令官って呼びなさいよ、怒られるわよ? 今は総司令室にいるわ」     「はいはい、行くぞ」     「ちょ、ちょっと!エリーゼさん失礼します」     「はい、失礼します」      場所を聞くとゼロはさっさと歩き出し、アリスとティアはエリーゼに頭を下げると急いでゼロを追って歩き出した。
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