―赤眼の魔女

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     一夜明け魔法祭当日、アリスとティアの二人がいつものように学園に向かっていた。     街はお祭りムード一色になり、一般の人や学生達の露店準備も始まっていた。     そんな楽しい雰囲気の中、何やら人が集まっている場所が目に止まった。     「ティア……何かな?」     「行ってみよう」      二人は顔を見合わせると人混みに向かって走り出し、燃え尽きた家の前にいた人物を見て口を開いた。     「先生!」     「ゼロ先生…」     「ん?おお、アリスにティアか」      燃え尽きた家を見つめていたのはゼロ、二人が駆け寄ってきたのを見て口を開いた。       「何か……あったの?」     「ああ、恐らく昨日討伐依頼が出た魔女の仕業だな。 家は全焼、家の主は……」     「遺体は中にあったぞ、どうやら一人暮らしだったようじゃな」      アリスの言葉に頷きゼロが途中まで応えた時、焼けた家の中からグランが現れた。       「そんな……」     「…………」      出てきたグランの言葉を聞いて、アリスとティアは不安そうな表情を浮かべるとゼロは二人の頭にポンと手を置いた。       「お前等は心配すんな、早く学校行ってろ」     「う、うん……」     「はい…」      アリスとティアはホッとした様子でポンと置かれた頭を押さえると頷き、学園に向かって歩き出した。
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