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直紀に渡されたものは、セーラー服。
華也は夏服のもの、直紀は冬服のものだ。
ランランとケータイを構える皐月の前では着替える気にもなれなかった直紀は、自室に一旦戻り着替える。
皐月は自分の持っているケータイを構え、いつきても良いように備えた。
承諾してくれるとは思わなかったぜ。
ふひひ、これで暫くの萌えネタは完璧だ。
妄想が膨らむ膨らむ!
なんて考えていることを、戸惑いながらセーラー服に腕を通す直紀は知らない。
「おーっ!華也流石だな可愛くて着こなしてる!」
先に直紀の部屋から出た華也はスカートをふわりと舞い上がらせるようにくるくると回る。
のを写メる皐月の手の速さは神レベルだ。
「えへへー!じゃあ、サービス」
唇へ人差し指を持っていき、ウインクをしながら少しだけスカートを持ち上げる華也。
「おおおお!キテるね!イイネ!最高だね!」
鼻から赤い歓喜の血を流す皐月は、誰もが知っていたが変態だ。
「おれ…全然似合ってないんだけど、いいの…?気持ち悪いよ?」
ドアから覗くように顔を出した直紀に、両鼻にテイッシュを詰めた皐月は大きく頷きながら手招きする。
恥ずかしそうにスカートを押さえながら出てくる直紀に、皐月の詰めていたテイッシュは真っ赤に染まった。
「いいっ!恥じらいがナイスポイント!」
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