女装しようよ!【犬日々】

3/4
前へ
/27ページ
次へ
直紀に渡されたものは、セーラー服。 華也は夏服のもの、直紀は冬服のものだ。 ランランとケータイを構える皐月の前では着替える気にもなれなかった直紀は、自室に一旦戻り着替える。 皐月は自分の持っているケータイを構え、いつきても良いように備えた。 承諾してくれるとは思わなかったぜ。 ふひひ、これで暫くの萌えネタは完璧だ。 妄想が膨らむ膨らむ! なんて考えていることを、戸惑いながらセーラー服に腕を通す直紀は知らない。 「おーっ!華也流石だな可愛くて着こなしてる!」 先に直紀の部屋から出た華也はスカートをふわりと舞い上がらせるようにくるくると回る。 のを写メる皐月の手の速さは神レベルだ。 「えへへー!じゃあ、サービス」 唇へ人差し指を持っていき、ウインクをしながら少しだけスカートを持ち上げる華也。 「おおおお!キテるね!イイネ!最高だね!」 鼻から赤い歓喜の血を流す皐月は、誰もが知っていたが変態だ。 「おれ…全然似合ってないんだけど、いいの…?気持ち悪いよ?」 ドアから覗くように顔を出した直紀に、両鼻にテイッシュを詰めた皐月は大きく頷きながら手招きする。 恥ずかしそうにスカートを押さえながら出てくる直紀に、皐月の詰めていたテイッシュは真っ赤に染まった。 「いいっ!恥じらいがナイスポイント!」
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

237人が本棚に入れています
本棚に追加