1,日常の終わり

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「そんな警戒しなさんな 俺が用があるのは、その成岡 庵っていう小僧だからさ」 ノワールは面倒くさそうに庵を指差して言った 「へっ、ボク?」 「いーくんはノワールに用はないぞ!!」 モプは唸り声をあげ、今にもノワールに飛び掛かりそうだ 「小僧になくても俺があるんだよ」 「この閻魔の間に滅多に来ない君が、どうして冥土に来たことない庵を知ってるんだい?」 「どうしてって…、ドジゴミが間違えて連れてくる可哀想な人間って有名な小僧だぜ」 「えっ、ナゴミのせい!?」 「ナゴミィィィー!!」 庵は叫びながらナゴミの胴にしがみつくと、そのまま後ろに仰け反りプロレス技を披露した 「ぐはぁ!!」 脳天直撃を食らったナゴミは、ガラガラと音を立てて身体が崩れていった 「モプ、食べていいよ」 「がぉー!!」 「哀れな死神…」 庵に指示されたモプはナゴミだったものにかぶりつき、その光景をノワールは哀れんでいた
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