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「はぁ…もういいよナゴミ
とりあえずボクを冥土へ連れてって
ボク、まだ部屋の準備が終わってないから、早くしないと学校が始まっちゃうよ」
庵は、自分達の存在を気付かない医師や看護師達を見ながらナゴミに言った
庵はあと1週間で高校に入学する
進学校として有名な章蘭高校に入学すると同時に、実家を出て一人暮らしを始めたのだ
「うん、分かったよ
本当にゴメンよ…庵」
「ナゴミ、これからは気を付けてね
死んで生き返ってのサイクルがボクの日常になっちゃったんだから」
自分より大柄なナゴミの頭を笑いながら撫で、庵はナゴミのあとに続いてサークルのなかに入っていった
庵はこのとき、この「日常」が終わるとも知らなかった…
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