1,日常の終わり

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「って、死神のドジで何度も死んで生き返ってを繰り返すボクはどうなんだッ!?」 「ゴーメーンーナーサーイー!!」 庵はこれでもかとナゴミを蹴りまくった 「あっ、いーくん!」 突然聞こえた声と共に、何かがこちらに近付いて来た 「わー!いーくん久しぶり!!」 「久しぶり、モプ」 庵に飛び付くのは、黒の扉の番人をするキマイラのモプだ ライオンの頭、山羊の身体、尻尾には大蛇と様々な動物の身体を持っており、 見た目の恐ろしさを買われ冥土の入り口である黒の扉の番人をしている 「いーくん、またナゴミがドジしたの?」 「まぁね」 「グスン…」 シクシクと泣くナゴミにモプは冷たい視線を送った 庵も最初は見た目の恐ろしいモプを恐れたが、恐ろしいのは見た目だけで、実際のモプは甘えん坊な性格だった 今では一緒にナゴミをイジる程仲が良くなっていた 「いーくんに会えるのは嬉しいけど、いい加減間違えるの止めてよ、このドジゴミ!!」 「全くだよ、ドジゴミ」 「うえーん!! 庵とモプが苛める~!!」 そう言いながらナゴミはさらに泣き出した ちなみに、ナゴミの『ドジゴミ』の名付け親はモプだ もっと言うと、1人だった幼いモプを親のように育てたのはナゴミである
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