第二十四幕 チェーンメール 後編

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……。 …………。 「……蛍?」 なにも聞こえてこない。 「もしもーし……あれ……」 いくら待っても返事が返ってこない。 間違い電話だろうか。 何度か呼びかけても、電話口から一言も聞こえないのでナツメは変に思いながらも通話を切ろうとする。 ――と、同時に。 蛍の携帯電話が振動して、鳴る。 メール受信の画面。 「え…………」 一定のリズムで跳ねる、甲高い着信音。 それが。 早くメールを開けと言うように、静まり返った部屋に鳴り響く。
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