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でもきっと、菜奈はそんなに深くは考えていないのだろう。
単純というか何というか。
そういうところが可愛いというか………
ヤバい、オレ。
マジでドツボにハマっていってる気がする。
慌てて熱のこもる頭を冷やすように、カウンターに用意されていた水を一気に飲み干していると
オレの目の前には、もう暖かい湯気を携えたココアが登場していた。
今日のココアはやけに早いな…。
そう感じる余裕すら殆どないほど、菜奈はそれを早く飲んで欲しいと言わんばかりに、大きな瞳でこっちをニコニコと見つめていた。
心の中で少し躊躇するものの、そうとは言えず、
急いで一口飲むと
「美味しいですか?」
と菜奈はすぐ尋ねてくる。それに。
「うん。美味い」
って、毎回毎回答えちゃうオレもオレなんだけど…。
。
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