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しかし、予想に反して返ってっきたのは
「菜奈ですか?菜奈は21歳です!」
普通に戻った彼女だった。
って、いうか…
にじゅういち!?マジっ!?
「もっと下だと思ってた…」
「はい!よく言われます!」
またもや、思ったままの事口にしてしまったのに、菜奈ちゃんは、再び嬉しそうに笑いだす。
一体今のどこに、嬉しくなる要素があった?
だいたい、あの流れで歳なんか聞かれたら、ナンパされてるとか思わないのか?
普通に戻るんじゃなくて、むしろここは、さらに赤面するとこじゃん?
何、この子。
マジ、ズレすぎなんですけど―…。
「ところで、お客さんは何歳なんですか?」
しかも次は、まさかの質問返し。
「あー、オレは28…」
別に年齢は隠すことないかと、答えれば
「見たまんまですね」
幼くおっとりした見た目とは裏腹、意外とハッキリ言うし。
「悪い?」
大きなお世話だっつーの!!
でも。
菜奈ちゃんは、オレと違って
ただ、素直過ぎるだけなんだと思う。
皮肉めいた答えを返したオレに、なんの躊躇いもなく
「いえ、羨ましいです…」
すっごくと言いながら、また笑った菜奈ちゃんを
本当に馬鹿みたいだけど
改めて可愛いって思ってしまったんだ―…。
。
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