リリー・フラン

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リリー・フラン

仲良くなった私たちは今、秘密の小屋でお茶会をしている。 私が紅茶を、ディーンがお菓子を持ってくるからなかなか豪勢だ。 「ねぇディーン。魔法ってなに?」 「う~ん。難しいけど…、周りの人達とは違う、特別な力、とでも言うのかな。」 まさか……。 いたって普通の私が特別な能力なんて……。 「私たちの周りにはどうして魔法を使える人がいないの?」 「魔法界にいるからじゃないか。それに、人間界で働いている人もいるんだ。」 「私はなにすればいいの?」 「手紙が来るまでなにもしないさ。」 手紙? 手紙ってなんだろう。 手紙がきてどうなるんだろう。 「俺、帰るから。手紙が来てるはず。」 カップを置いて小屋をあとにするディーン。 結局手紙のことは教えてもらえなかった。 「はぁ…。」 1つため息をついて私も小屋をあとにした。
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