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そんな奴をスルーして、ロイスとの会話を続ける。
「でも僕は準備とか無いし、学園に戻らないといけないから今日だけなんだよね」
そう告げると、少し残念そうなロイス。
なので。
「何度か行ってて拠点も有るから、今日は転移で連れて行くよ。そうすれば転移で帰れるし、また行くのに転移で行けるだろ？」
そう続けると、流石にロイスもスティングも吃驚したのか、口をポカンと開けて固まった。
「因に拠点は山の中腹と山頂付近の２ヶ所に在るから両方行っとこうか。アイスフラワーは山頂付近だけど、中腹にも色々と珍しい薬草が生息してたりするからね」
「あー、流石、カノン。有り難くそうさせて貰うよ」
僕の提案に、いち早く復活したロイスは、嬉しそうに言う。
それにスティングがやっと反応した。
「あの氷山に拠点なんて作れるんですね。誰も行きたがらない依頼をよく受けると思ったら……」
「最初は大変だったけどねー？何か密猟者に追われてた主を助けたら、定期的に見回りに来て欲しいって、拠点の場所を提供してくれたんだ」
「貴女、そんなのばかりですよね？助けたら希少素材を分けて貰ったとか」
やだなぁ、そんなに思いっきり呆れなくても良いじゃないか。
とは口に出さずに、へらりと笑う。
「そう言うのは父親譲りだよね」
ロイスは何故か嬉しそうに再び僕の頭を撫でた。
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