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「彼処は本当に迷路みたいだからね。昔、私も迷った」
なんて話をしている間に裏庭に到着。
時間も勿体無いので、珍しそうに辺りを見回してるロイスの手を掴むと、氷山の中腹の拠点に転移した。
「っ!?」
いきなりの転移で驚きながらも、声を上げずにいるのは正しい判断だ。
拠点には結界が張ってあるが、なければ上げた声で魔物に見付かったりするから。
その辺りは流石だよな。
「ようこそ、氷山中腹の拠点に」
そう言って笑うと。
「寒くない」
ロイスに驚かれた。
「ちゃんと温度調節の魔法陣をつけてるからね」
部屋の天井を指せば、ああ、と納得する。
「奥の部屋が寝室になってるんだ」
玄関と反対にあるドアを開けて、ロイスに見せる。
2段ベッドが2つ置いてあり、4人が寝られる様になっている。
「此方が男性用、隣が女性用で、結界が性別を判断して違う方には入れない様になってるから気を付けて」
そう言うとロイスは頷いた。
「んー、セレスも大丈夫かな?もしセレスと2人で来た時はソファーがベッドになるやつだから此処で寝ると良いよ」
温度調節がしてあっても氷山じゃ人肌が恋しくなるから、と付け加えると、ほんのり赤くなって苦笑いをしたロイス。
カノンは?なんて聞かれて、リュンクを呼ぶよー、と言ったら笑われた。
聖雅を連れてきてるとか思ったか?連れてきた事は無いぞ。
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