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《カノンの依頼はアイスフラワーの葉？》
ロイスが首を傾げる。
葉だけの採取依頼なんて聞いたことが無い、と。
僕も無い。
《薬の材料では無いから知らないかな？そっくりだけど、これはクリスタルリーフだよ》
そう教えるとロイスは、ケース越しにまじまじと観察する。
相変わらず知識欲の旺盛な人だ。
知らない事を知れるのは楽しいと、僕も思うけどね。
一通り観察し終えたロイスを見て、ボックスにケースを仕舞う。
何時、何があるかわからないから、何時でも戦える様にする癖がついてるんだよね。
ロイスはそんな僕を見て、自身もボックスに自分のケースを仕舞った。
が、開いた口が、ケースを入れるのにギリギリだった。
《器用だね、入口のサイズを変えるなんて》
《風と氷の粒から中身を守るのにね。カノンはそんなに開いて大丈夫なのか？》
どうやらボックスに追加した効果がロイスと僕とでは違っているようだ。
《僕のは外の影響を受けない様に設定してあるから、どんな気象条件でも平気》
《そんな事が出来るのか？カノンの方がよっぽど器用だよね？》
ロイスに呆れられたけど、そんなに難しく無いんだけどな。
《兎も角、一度戻ろうか》
僕はロイスを掴むと、山頂の拠点に転移した。
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