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到着したギルマスの執務室。
そのドアをノックする。
「カノンです」
「どうぞ」
……ここまでは威厳のあるギルマスなんだけどなぁ。
「失礼します」
ドアを開けて中に入ると。
やっぱり何時もの様に飛び付いてくるシヴァル。
いい加減学習しないかな？
そう思いつつ、前に右足を出して迎え撃つ。
ドカッ。
腹に見事にヒットしたのに、一歩も下がる事無く、ニヤリと笑う。
「やっぱり効くなぁ、カノンの足蹴は」
「イヤ、どこが!?平然としてる癖に！」
なんて何時ものやり取りをして、僕はボックスからクリスタルリーフの入ったケースを取り出す。
「ほい。依頼のクリスタルリーフ」
「早かったな？」
本当に採取してきたのか？みたいな顔は止めろよ。
「ロイスがアイスフラワーを欲しがってたから一緒に行ったら見付かったんだ。ラッキーだったよ」
早かった理由を言うと、そうか、と笑う。
「ロイスと採取、楽しかったか？」
「そのニヤニヤ、気持ち悪いよ。楽しかったに決まってる」
そう返すと頭を撫でられた。
「良かったな」
「ん」
「ほれ、ギルドカード出せ」
シヴァルに言われてカードを出すと、依頼完了手続きと報酬の振り込みをしてくれて返される。
「んじゃ、０番隊に顔出して任務に行ってくるよ」
「おう」
僕はシヴァルに声を掛け、ロイスに会わなければ行く筈だった本来の仕事に戻った。
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