学園祭準備だ

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「なら、カノンにこんな話を知らないかって聞かれて、思い出したんだけど、って僕が話した方が早くない?こうしてヒソヒソ話してる訳だし」 蓮華が引き受けてくれる事になった。 その間、ライル達は何か地球の話をしてるのかと、加わるのを遠慮していたらしい。 混じっても大丈夫なのにな? そして休憩が終わり、演目決めを再開すると、蓮華がさっきの打ち合わせ通りに僕の名を出しながら、『かぐや姫』の説明を始める。 すると皆、面白い!と気に入ってくれ、全員一致で演目は『かぐや姫』と決定した。 次は配役だ。 かぐや姫とおじいさんとおばあさん。 かぐや姫にプロポーズする面々は5人。 それから帝……此処ではわかりやすく王としたが。 その臣下数名。 月の国からかぐや姫を迎えにくる使者とその部下数名。 まずはかぐや姫役の立候補を募る。 女子がチラホラ手を挙げるが、手を挙げない子達は、チラチラとクリスを見ている。 ちょっ、クリスは男子ですが? 突っ込みを入れる間も無く、皆の視線を辿った立候補者達も、ああ、と溜め息を漏らして手を下げ始める。 それを見たエーデは、黒板のかぐや姫の所にクリスの名を書く。 「えっ、僕、男なのに……ハンナの方が良くない?」 すると男子の誰かが、ハンナは月からの使者の代表が良い、と言い。 エーデは、イメージピッタリね、と黒板に書いてしまった。
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