中間テストと指名依頼

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見事に揃った声を聞くに、やっぱり忘れていた様だ。 まだ時間は有るから、今からでも大丈夫だろうけど。 「カノンありがとー」 「いやー、聞いたのがもっと後なら間に合わない所だったよ」 「本当、助かったぜ!」 感謝の言葉を僕に言いながら、じゃあまた明日!と慌てて帰っていくクラスメイト達。 勉強するんですね、頑張って下さい。 やっと言えたと安堵しながら、僕達も帰ろうとすると。 「カノン、ライル、相談があるんだけどさ」 デルが声を掛けてきた。 「「ん?どうした?」」 「舞台装置の図面が出来たんだけどさ、材料を調達するのに、ギルドに依頼を出せって親父に言われてさ。ギルドの子が居るって言ったら相談してみろって言われたんだ」 「おう、今来たか」 ライルの言葉に首を傾げるデル。 なので予測していた事を告げる。 「材料がはっきりしたら調達はギルドに来るねって話をしてたんだよ。僕とライルとクリスは指名依頼を受けられるから、一般に依頼を出すより料金も抑えられるよ」 そう説明すると、本当に!?と目を輝かせる。 「普通は指名依頼だと少し高くつくんだけどな。建材だと、伐採依頼を出した後で乾燥依頼、製材作業依頼と3回出さなくちゃいけないんだ。それを纏めて指名依頼で出せば、別々に出すより安くなるって事だ」 ライルの説明に、デルは感心する。
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