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指名依頼、と聞いて、僕とライルとクリス以外が、先に帰ってるよー、と手を振り教室を出ていった。
仕事が絡むと、邪魔にならないようにと気遣って、自分のやるべき事をやりに行くのがこのメンバーの基本になってるんだよな。
それに僕達も手を振り見送ると、話を続ける。
「実際にそんな依頼を出して、乾燥や製材作業まで出来るのか?」
デルは疑問系だけど、ただの確認なんだろう。
デルの顔は期待に満ちたものになっているから。
「俺が火を、クリスが風を持ってるから乾燥はバッチリだ。製材作業はカノンが斬撃でやるし」
イヤ、その説明じゃ不安要素しか無いと思うが?
まぁ、ギルドの小さい子供達の為に遊具を作ったりするのに、何度も製材作りはやってきたから、バッチリでは有るけども。
そこまで説明しようよ、ライル。
が、デルはと言えば続いたライルの言葉に感激して、ライルの手を取り上下に振った。
「有り難う!ついでにギルドに指名依頼を出す方法を教えてくれ!」
「ああ、なら一緒にギルドに行くか」
面倒見の良いライルはデルに、帰る用意をしろよ、と言った。
イヤ、だから鵜呑みにして良いのかよ。
うーん、信頼されてるって事か?嘘は言わないって?
なら良いか、と、その隙に僕はデルの持ってきた資料を見て指定木材を確認する。
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