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すると幸宏は。
「この間カノンにチョイスして貰ったのが良いのですが……」
と僕の顔を見る。
料理名は覚えてないんだね?でも大丈夫だよ。
「なら幸宏はこの間のをオリジナルメニューにしておくわね」
ナディアラはそう言うと幸宏のも平行して作り始めた。
「覚えててくれるんですね」
感心する幸宏に、ニーグは、こいつは記憶力は良かったからな、と何故か嬉しそう。
「ニーグはどうするのよ?」
再度問われたニーグは、なら学生の頃の定番を、と言った。
ナディアラはそんなのまで覚えてるのか?と思い顔を見ると、ちゃんと覚えてたらしく。
「懐かしいわね」
と楽しそうにニーグの分も調理を始めた。
そして数分後にテーブルに並ぶ料理の数々。
それをペロッと平らげながら僕達は、ナディアラに学生時代のニーグとスティングの話を聞く。
それから、僕達がニーグに奢られる事になった経緯も話す。
「指名依頼かぁ、優秀なのね。ニーグはちゃんと先生出来てるのかしらね?」
心配そうに聞くナディアラに、ニーグは良い先生だと思うよ、と返す。
「面倒臭がりで連絡事項とか忘れっぽいけど、生徒の事は良く見てるし」
するとナディアラは嬉しそうに笑った。
それを照れて見ているニーグ。
なんか良い雰囲気じゃないか?と思うのは気のせいか?
が、結局その後の2人の会話に進展は無く、店を後にしたのだった。
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