学園祭だよー

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その後。 クラスメイト一丸となってセットを完成させ、それなりに演技の練習をし。 僕はサイズ調節と温度調節(ライトが当たると結構暑いらしいから)の魔法陣のスタンプを作り。 洗っても落ちないインクで、出来上がった衣装の裏にスタンプを押しまくり。 準備万端整って、やっとやって来た学園祭当日。 かぐや姫の衣装は、着物の重ね着は重いし布の使用量もあるから、襟と袖口、裾だけ重ねてある様に見せてるのだが、もう、本物の十二単なんじゃないかと思う様な、豪華で綺麗な出来だ。 蓮華が細かく指示してただけはあるよね。 月からの使者の衣装も、淡い色合いながら柔らかい素材でふんわりと、そして淡い色の薄い透ける布を使って羽衣を作ったので、華やかな雰囲気のものとなっている。 そしてそれらを着た、かぐや姫のクリスと月の使者のハンナが滅茶苦茶綺麗だ。 舞台袖で皆でうっとりと見惚れる。 と。 「カノン……似合い過ぎ」 蓮華が僕の王様姿に声を掛けてきた。 僕の王様の衣装も、ちゃんと着物なんだけど、結構きらびやかなんだよね。 まぁ、一番偉いんだから、と衣装係が張り切ってくれたからね。 衣装に負けてないか心配だったけど、蓮華が言うなら大丈夫そうだね。
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