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何事だ!?
顔に出さない様に驚いていると、ライルから念話。
《おー、さっきの聖雅よりモテてんな!》
へ?
《彼氏よりモテてどうするよ》
呆れられた言葉を不思議に思いながらも、劇を続けていく。
うん、やっぱりクリスが綺麗だね。
そしてかぐや姫にプロポーズすると、悲鳴が上がる。
何事だ?
と、私に言ってー!とか聞こえた。
僕に言ってほしいのか?女同士で?
そしてプロポーズを断られて大人しく引くと、素敵ー!とか、私なら断らないのに!とか聞こえた。
あはは、何か笑うしかないな。
女同士なんだから断ってくれなー。
そして舞台袖に引っ込むと、聖雅が苦笑いしていた。
「叫んでた相手が女子でも、カノンがモテるのは面白くないな」
「へ?」
モテてた?
首を傾げると、蓮華がクスクス笑った。
「カノンが女の子って、殆どが気付いて無いよね。つまり」
「つまり?」
「カノンが格好良いから付き合いたいとか思っての声だった訳」
えー。
「クリスが男だって言うのも気付かれて無さそうだし……そうなると僕もかなぁ」
蓮華はちゃんと自覚がある様で、苦笑いでそう言うと、劇の後は暫くは1人にならない様に気を付けなくちゃね、とハンナと舞台上のクリスを見た。
……成る程、気を付けなくちゃね。
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