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そして、伝令役のヤップが舞台上を駆け回り、再び出番。
かぐや姫が月に帰らなくてはいけない事がわかり泣き暮らしているとの報せを受ける。
何とか阻止しようと兵を出してかぐや姫を守る様に命じた。
かぐや姫の元に向かう兵士役の男子。
それを見て袖に引っ込むと、入れ替わりにクリスのかぐや姫が舞台に出る。
歓声は僕にもクリスにも上がるけど、何かもう慣れたかも。
しかし王様、最後にまだ出番が有るからな、意外に忙しい役だったな。
おっと、そろそろ月の使者の出番だね。
緊張してるハンナと、それを励ましてる蓮華を見て、2人に声を掛ける。
「きっと美少女揃いだから歓声も凄くなりそうだね。最初は驚くけど、周りに皆が居るからね」
「カノンも驚いたの?そんな風には見えなかったけど」
蓮華が小首を傾げるから、そりゃ驚いたって顔に出す訳にいかないからね、と笑うと、ハンナは深呼吸した。
「ん、驚いても顔に出さない」
ありゃ?気合いが変な方に向いたか?
ま、緊張が解れたなら良いか。
蓮華もそれに合わせて、僕も顔に出さない様に頑張るよ、なんて笑った。
「驚いたら駄目なのよね、大丈夫、大丈夫」
後ろで聞いていたリリィがブツブツ言い始めたのを、パメラとキーナが宥める。
オイオイ。
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