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「あ、結界は攻撃を跳ね返す様になってるから、気を付けなよ」
結界発動用の魔法陣の紙を指して忠告しておく。
これで自分の攻撃に当たっても、自業自得だ。
「はあっ!?ちょっと待てよ!何で俺だけ!」
文句を言うベックに、だって1人だけ何もしてないだろ?休憩に不満そうだから、と笑ってやる。
青ざめたベックは、再度文句を言おうとしたのか、大きく口を開けたが、リーフラットが突っ込んで来て、慌てて避けた。
「チッ、ふざけんな!」
悪態を吐きながら逃げ惑い、ナイフを投げるが当たらず。
「うおっ!この、チョロチョロと!」
今度は魔法で止めようと、サンダーボールを投げたが。
勿論避けられて、サンダーボールは結界に当たり跳ね返る。
すっかりリーフラットに気を取られていたベックの背中に、サンダーボールが直撃。
「ギャアッ!」
そのままうつ伏せで倒れるベック。
スカスカまではいかないが、まだ魔力の籠め方が甘い初級魔法のサンダーボールだ。
そんなものが当たっても、倒れるまではいかないし、そもそも自分の雷の魔力だから怪我をする筈も無いし。
また凹んでるのか?
と、その背中にリーフラットが跳び乗り、馬鹿にするようにピョンピョンと跳ねる。
あーあ、完全に遊ばれてるよ。
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