魔闘祭の準備

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「そんなんじゃ、来年はSクラスからバイバイかもね。他のクラスでは上がってくるのに必死に訓練してる子も少なくないし」 トミーとかは来年はSクラス入りするだろう。 ポツリと呟いた僕を睨むベックは本当に落ちそうだ。 他のメンバーは目の色が変わったのに。 兎も角、結界の中に全員を入れて、ウォーターボールを2つ、結界の壁にぶつける。 跳ね返るウォーターボールを避けて見せて、皆にも避ける様に言う。 2つのウォーターボールはお互いがぶつかると相殺されるから、そうなるまで逃げまくるしか無い。 「いきなり2つはキツいよー」 レベッカが言うが、彼女はしっかり2つを意識して避けている。 「1つじゃ訓練にならないし」 僕の言葉にクランは、それもそうだねっ、となるべく最低限の動きで避けようとしている。 これは気配と魔力の両方を感じているのかな? ロッソは、属性が風だからか、ウォーターボールが動く際の微妙な空気の動きを感じて避けている様だ。 シルビアは、魔力感知が出来ている様で、見なくてもすんなり避けている。 デルは、黙々と避けているが、彼は気配を感じているのか、やはりウォーターボールを見ていない。 ベックは、ウォーターボールを目で追い、なんとか避けている。
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