2469人が本棚に入れています
本棚に追加
「目で追わないで、気配や魔力を感じて避けないと、視界から外れたら避けられないよ」
目で追ってるメンバーに言うと、レベッカは、うーんと唸る。
彼女は動体視力が良いから、目で追えてしまうのだ。
「感知の訓練にもなるからねー」
そう言うと、そうか、と素直に魔力感知しようとするレベッカ。
治癒が得意なら感知も得意な筈だから、ちょっと練習すれば出来るだろう。
ロッソとデルも、成る程、と魔力感知に切り替えて避け始めた。
ベックは、魔力感知は苦手なのに、と言いながら感知しようと苦戦している。
うん、ベック以外は楽に避けられる様になったね。
なら、とウォーターボールをもう1つ追加する。
げ、と言う声が聞こえたが、取り敢えず問題は無さそうだ。
しかし、避け続けるには体力を使う。
デル以外の皆が、ゼイゼイ言い始めた。
デルは父親の大工仕事を手伝う事も有り、体力には自信が有るらしい。
「この程度でバテてるのか?体力無いなー」
するとレベッカは恨めし気に言う。
「私達は魔法主体ですもの」
「じゃあ魔法が使えない状況になったら諦めて殺られるの?」
そう聞くとギョッとした顔をするから続けて言う。
「何の為に魔法無し魔武器無しの戦闘訓練が授業に盛り込まれてるんだよ」
最初のコメントを投稿しよう!