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「何だと?」
ニーグの言葉に男は振り返って、此方を見る。
「子供の前でルール違反なんて恥ずかしいと思わないのか?」
続いたニーグの言葉に、男はイラついた様にニーグを睨み付けた。
「後から来た癖にうるせーよ!」
「いや、此方は以前から話を通して約束してあったんだ。そっちこそ横入りは止めて貰おうか」
ニーグに言い返された男は、ニーグを睨みながらも自分では敵わないと感じたのか、わかったよ!と受付から離れてこちらに走ってきた。
腹いせに生徒に何かするつもりか。
僕とライルがスッと前に出る。
向かって来た男は、拳を振り上げて。
「お前らが悪いんだからな!」
と意味不明な事を叫びながら殴り掛かってきた。
「「アホか!」」
僕とライルはニーグの方にその男を蹴り飛ばした。
それをニーグは受け止めて拘束。
騒ぎを聞き付けて奥からやって来ていたギルドマスターのゾルドに引き渡した。
極力、蹴る力を抑えて気絶しない様にしたのだが、ライルと一緒になったからなー。
大丈夫だったか?
と。
「手間を掛けさせて悪いな、不死鳥の」
ゾルドの言葉に、拘束された男がギョッとした。
あ、ちゃんと起きてる。
「いいえ、俺達はチームメイトを守る役目も負ってますから」
ライルの返事に、不死鳥の子供達は頼りになるなぁ、とゾルドは態々男に聞かせる様に言った。
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