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顔を歪めながら青ざめる男。
よく見たら、最近、不死鳥の隊員になる為の試験を受けに来てた内の1人だった。
直ぐにシヴァルに念話しながら、ゾルドにその事を伝えると。
「ギルマスの娘も大変だな。また書類仕事を手伝わされてんのか」
情報が流出してると誤解されるのを避ける為だろう、ゾルドが労いの言葉を掛けてくれる。
「まぁ、手伝える事はしないと、他の仕事に支障が出ますからね。今は魔物の異常行動も目立ってきてますし」
相手は他ギルドのマスターだから、と丁寧な言葉で話せば、苦笑いされ。
「そうだな、1人じゃ処理仕切れない程に増えてる。困ったもんだ」
ニーグをチラリと見て愚痴るゾルドに、ニーグも苦笑いする。
「俺じゃ、マスターの邪魔にしかならないだろ」
「お前、学園の教師だろ。頼りにしてる隊員の1人なのにな」
ゾルドは肩を竦めて、拘束された男を見た。
「しかしニーグに敵わないとみて生徒に拳を向けるか。ギルド隊員にあるまじき行為だな。不死鳥は勿論、何処のギルドにも、もう所属出来ないだろう。取り敢えず」
ゾルドは男にギルドカードを出す様に言うが、男は顔を伏せて動かない。
なので僕の知ってる情報を、ゾルドに話す。
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