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そして森を抜け、小さな川の川原に出た。
水を補給しながら、休憩を取る事に。
気を張っていてかなり疲れた様なので、今は見張りは僕がするから、と皆を休ませる。
まぁ、見張りなだけで、襲ってきたら自分達で対応して貰うけど。
僕は感知を広範囲に広げて魔物の位置を確認した。
結局、僕が見張りの間は何も来なかったから、充分に休めたろう。
そして再び出発。
川沿いの道を進む。
ここは右手に川、左手に森の危険な場所だが、この先に村があり、村人が漁をしにこの川原まで来る為に、道に魔除けがしてある。
魔法陣が刻まれた石が埋め込まれているのを見付けたメンバーは、ホッとした顔をする。
「魔除けがあっても人には関係無いって気付いてる?気を付けなよ?」
注意を促す僕の言葉に、皆は慌てて感知を再開する。
安全の敵は魔物だけでなく、盗賊もだからな。
暫く行くと、左手に低木がポツリポツリと点在する草原が見えてきた。
森が終わった、と見晴らしの良さに安心する皆に、今度はトレムさんが注意する。
「こう言った場所で油断して、命を落とすケースも少なくありません。気を抜いてはいけませんよ」
流石に堪えたのか、デルは、そんなぁ、と情けない声を出した。
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