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「ずっと気を抜けないのはキツいな」
クランも弱音を吐くが、さっき川原で休めただろう?とデルが言った事で皆が僕を見る。
「あの時はカノンが見張りをしてくれたんだよな。ああやって交代で見張りと休むのとで分かれれば良いのか」
「そうね。でも感知が苦手な人に任せるのは怖いわ」
ロッソの提案に、レベッカが言う。
一応、訓練の甲斐があって魔力感知は皆が出来る様にはなったが、ベックだけは穴が多くて不安要素がたっぷりだ。
レベッカも目視で周りに気を付けてるが、治療の時に体内を魔力で探る事が出来るので、直ぐにコツを掴んで、今では難無く出来る様になっている。
それでも目視で警戒してるのは、他の人の魔力感知も感じてしまい、煩わしいからだとか。
彼女は感知の対象を選ぶ訓練が必要かな。
仲間の魔力をなんとなく把握しながら、他の魔力を感知出来ると、パーティーとしてかなり強みにになる。
「でも1人に任せる訳じゃない。俺がベックと組むからさ」
そう言うデルにレベッカは、それなら、と頷いた。
デルはリーダーとして確実に信頼され始めてるな。
で、そこからは2人ずつ感知担当で他が休みながら歩く。
川原の近くにあった村を横目に、ひたすら歩く。
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