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あー、ハイハイ。
もう何か言うのは止めようかな。
なんだか面倒臭くなってきた。
ギルドの隊員と比べてしまうのは良くないとは思うけど、彼等は誰のアドバイスだとしてもちゃんと聞き、どう言う事か質問をしてくる。
聞き流したり不満をぶつける事はないからな。
そんな事を思いながら彼等を見ていると。
彼等はキョロキョロし、1本だけポツリと立っている大木を見付けて、その下に場所を定めた。
彼等がボックスからテントを取り出して設置するのを、木に持たれながら座りトレムさんと眺める。
するとデルがやって来た。
「カノンはテントに寝ないのか?女子のテントがまだなんだが」
デルに聞かれて、テントには入らない、と答える。
「女子のテントも手伝ってあげなよ。男の方が多いんだし」
そう返すと、わかった、と去っていくデル。
戻ったデルにベックが何か言っているから、僕への文句なんだろう。
が、協力して女子の分のテントも設営し終えて、円になって話を始めた。
「加わらないのですか?」
トレムさんが僕に問い掛ける。
「どうも厳しい事を言っちゃいそうで。それに、風下の方で、彼等では手に負えないものが群れで居るし」
僕の答えに、トレムさんは目を見開く。
「え、私には感じられませんが」
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