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魔物が向かって来た時の為にと、さっさと非常食を食べていると、それを見た皆は、何を食べてるんだ?と興味を示す。
「非常食だよ」
「え、非常食?」
僕の答えに疑問符を浮かべる彼等に、ギルド員が依頼を受けている最中に食料を調達出来ない時に食べられる様に何時も持ってる食料だと説明する。
と、俺達のは無いのか?とベック。
「ある訳無いだろ。そう言うのは自分で用意するものだ。食料を用意してないのか?」
デルを見て問えば、途中で狩った魔物があるけど、と言葉を濁す。
「解体出来ないのか?」
「ああ、誰もやった事が無くて」
少し申し訳無さそうに言うデルに、そうか、と溜め息になる。
「なんだよ!カノンなら出来るだろ?やってくれよ!」
相変わらずベックが噛み付いてくるから、指示を出すから自分でやれ、と冷たく返す。
と。
「なんだよ!何もしてない癖に!役立たず!」
ベックが叫び、掴み掛かろうとするのを他のメンバーが止める。
「ちょっと、言い過ぎよ!」
「カノンに頼るなって先生も言ってたろ?」
するとデルもベックを掴みながら、見本って意味で解体をして貰いたい、と頼んできた。
「自分達でやらなきゃ。向こうに魔物の群れが居るから、 血の匂いで寄ってくるよ。僕が解体してたら対応出来ないけど」
そう言って低木を指せば、皆で対応すると返してくる。
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