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そんな話も、夜が更けてきて、お開きに。
僕は、6人で2人ずつの見張りの順番を決める様に言って、木の上に戻る。
「え、カノン、其処で寝るの?」
レベッカの問いに、その方が何かトラブルがあった時に直ぐ動けるから、と返すと。
「もしかして寝ないの?」
ロッソが心配そうに聞いてきた。
「寝るよ。気を張ってる時なら、寝てても異変があれば起きられるから」
そう答えるとシルビアは、感知に引っ掛かると目が覚めるものね、と頷いた。
お、シルビアはかなり敏感なタイプなんだね。
「それが出来るならシルビアは優秀だねー。もっと鍛えればスカウトされるのも夢じゃないかもね」
そう言うと皆は驚いた。
なので説明しておく。
「魔力感知が得意で敏感に反応出来る人材は多くないから、貴重なんだよ」
その言葉で皆のシルビアを見る目が尊敬の眼差しに変わった。
男子達は、彼女は攻撃出来ないメンバー、と侮ってた感が有ったもんな。
「えっと、トレムさんは?」
デルが尋ねると。
「私は木の根元に居ますよ」
そう言って木に凭れて座った。
そして残された6人は、見張りの順番を決めてテントで就寝。
見張りに火を絶やさない様にトレムさんが助言しているのを聞きながら、僕も眠りに落ちた。
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