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目的地は此処から少し行った所だから、昼には到着出来るだろう。
なので東の町に寄り、昼食を取ってから向かう事にしようと決まった。
と、言う事で、昼前に着ける様に、さっさと出発する事に。
昨日と同じ並びで歩き。
少しして、生えている草が多くなってきた所で街道に出る。
この先に東の町があり、その先に月見が原がある。
「もう少しだ」
デルの言葉に皆は嬉しそうに、やった、と声を上げる。
気分的に楽になった皆の足取りも軽くなり。
そして到着した東の町。
門でギルドカードを提示して、中に入れて貰う。
既にケルベロスから学生が依頼の為に訪れる旨を伝えてあり、すんなりと通して貰えた。
「個人で来ると、もっと時間が掛かるんだけど、流石はケルベロスだね。ちゃんと連絡が行き届いてる」
僕がトレムさんに言うと、来た事があったのですか?と聞かれた。
「まぁね。前にも月見が原に薬草採取に来た事があった」
そう答えると、トレムさんに苦笑いされた。
「なら1人でなら転移で来れましたね」
「そうだね」
そう答えながら、僕も苦笑いする。
や、本当は皆を纏めて連れて来れるけれども。
と、その会話を聞いていたデルが、僕を見て呟いた。
「ならカノンは、こんなに歩かなくても、野宿もしなくてもよかったって事?」
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