僕達の異世界交友録にっ

依頼授業は大変だ

月見が原までは本当に直ぐで、門からでも広い原っぱが見える程。

そして町から離れるにしたがって下り坂になっていて、町に一番近い場所からだと月が良く見える様になっている。

ターゲットは、その坂を下って少し行った、草が高くなっている所に生息している、グラススネークだ。

今日はそのグラススネークが持つ毒の採取。

毒と言っても、獲物となる小動物を捕らえる為に麻痺させるだけで、身体に影響が無く、麻酔に使われるもの。

なので、採取依頼が時々出る。

実は僕も少しならボックスにストックしてある。

毒の採取には、咬み付く時に牙から少量分泌されるので、専用のミニゴムボールに咬み付かせて毒をボールの中に集めれば良い。

その方法で何度も採取出来るので、討伐禁止対象に指定されている。

数回咬み付かせて毒を採取したら、餌をやれば大人しくなるから、初心者に向いている依頼だ。

小さいものにしか咬み付かないし。

なので、月見が原に到着した僕達は、坂を下りグラススネークを探す。

依頼書と共に渡されたゴムボールは３つ。

それをデルとロッソとクランで持ち、待機。

ベックは蛇が駄目だそうで、他の魔物が襲ってきたら対応する役割になる。