依頼授業は大変だ

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少し離れた場所にグラススネークが2匹、その先に5匹居るのを感知したら、シルビアも2匹は感知出来た様で。 「彼方に魔力が2つ」 と指差した。 シルビアはグラススネークの魔力がわからない様で、この時点では、何かわからない魔力に向かい、デル達は慎重に近付いていく。 と、頭を持ち上げてお互いに威嚇し合うグラススネークの姿が見えた。 何を争ってるのかは、わからないが、これはチャンスだ。 デルとクランがそっと素早くグラススネークの隣に行くと、それぞれ目の前にゴムボールを差し出して見せる。 途端にボールに咬み付くグラススネーク達。 何度か咬み付いた所で、この原っぱで捕まえた餌を目の前に投げて、そちらに気が向いたのを確認してボールを回収した。 採取した毒は時間が経つと劣化してしまうので、数回で回収するのだ。 ボールを保管用のケースに入れて、デルがボックスに仕舞った。 「残り1つだね」 ロッソが自分の持つゴムボールを眺めて呟いた。 と、シルビアが残りのグラススネークを見付けて、皆に教える。 「彼方に、グラススネークが5匹居る」 「えっ、5匹?ボールは1個しか無いのに?」 ロッソは、どうしよう?とデルを見る。 5匹にボールが1つでは喧嘩になってしまい、毒を集められない。 餌を使えば全部が餌に行ってしまうしな。
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