2469人が本棚に入れています
本棚に追加
「なら、残りの4匹は僕が引き受けるよ」
そのくらいの手助けは大丈夫だろう。
僕も麻酔薬の材料を手に入れられるからな。
僕はボックスから、特別製の採取用のゴムボールを出した。
1つずつに鎖が付いていて、1人で纏めて数匹を相手に出来る様になっている物。
「え、そんなボールが有るんですか?」
トレムさんが驚いて見てくるので、不死鳥でAランク以上の隊員が使ってるやつだよ、と教える。
ポカンとする皆をスルーして、ロッソに、行くよ、と声を掛けた。
「あ、うん」
ロッソが僕の横に来た所で、ソロリソロリと2人で歩いて行く。
姿が見えたグラススネークは寝ていた。
なので、僕は鎖を持ってボールをグラススネークに向けて投げた。
それに驚いて、グラススネーク達は起き、頭を持ち上げて威嚇を始めた。
ロッソに目で合図をすると、ロッソはその内の1匹にボールを差し出した。
僕は鎖を動かして、他の4匹の目の前にボールを移動させていく。
そして、それぞれがボールに咬み付いた。
「うわ、凄い」
ロッソの呟きに、グラススネークの補食意欲を掻き立てる様に、鎖でボールを揺らして見せる。
すると、グラススネークはガジガジと素早く牙を立てて、あっと言う間にボールは回収出来る状態になった。
最初のコメントを投稿しよう!