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この後どうするか、と言う話になる。
このまま此処を出発すると、ギルドに到着するのが夜になる。
早く依頼の品物を届けたいけど、やはり夜に移動するのは避けたい所だ。
「急ぎの品ではありませんし、一泊して朝に出発する方が良いでしょう」
トレムさんのアドバイスに皆が同意して、宿を探す事に。
前に来た時は転移で来て転移で帰ったから宿までは知らないんだけど、前回、源さんが泊まるなら其処が良いと教えてくれた宿があったよな。
「んーと、『みやび』って言ってたかなー」
僕が呟くと、トレムさんに聞こえた様で、宿ですか?ときかれた。
「前に来た時に源さんに聞いたんだけど、転移で帰ったから、うろ覚えなんだよ。源さんに聞いてこようかな?」
そう言うとトレムさんから、そこまでしなくても知人に聞いてみましょう、と返ってきた。
どうやら知り合いを見付けた様で、向けた視線の先の男性に声を掛けたトレムさん。
お互いに歩み寄り、その男性と少し話した後、彼と別れて戻ってきた。
「どうやら『みやび』で合ってる様ですよ。彼は遺跡調査で時々一緒になる方ですが、各地の良心的な良い宿を知っているんです。彼のお薦めですから、確かでしょう」
そう言うトレムさんが苦笑いなのは、彼に飲みに誘われたが僕等の事を説明して断ったからの様だ。
あー、仕事中だもんなー。
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