僕達の依頼授業は?

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疲れたなぁ、と思いながら、ニーグから報告書用の記入用紙紙を受け取る。 僕とトレムさんは、そのまま此処で、付き添い中に現れた魔物についてと生徒達の態度や依頼に対する姿勢、もう1人の付き添い人への感想等を報告書に纏め、提出する。 流石に眠いなー。 と。 ライルが付き添った留学生チームが返ってきた。 怪我人が出た様で、メンバーが取り乱すのをライルが落ち着かせている。 「あ、カノン!もう戻ってたのか!ビリーが怪我をしたんだが、見てくれるか?」 ライルが僕を見付けて声を張り上げる。 相手が人間なら簡単な処置くらいはライルでも出来るが、獣人となると身体の構造が違ったりする部分もあるので、迂闊に手を出せないんだ。 そのせいか焦っている様だ。 「どれ」 僕はビリーに近付くと、傷を見る。 「ベルラッティに咬まれたのか?」 傷の形状と甘い香りから判断して尋ねると。 「俺は見てなかったが、大型のネズミだったらしい」 ライルが答える。 「兄さん、私を庇って咬まれたの!」 キーナが泣きながらビリーの手を握っている。 他の皆も凄く心配そうだ。 此処は全員が仲が良くて、チームワークもバッチリだから、怪我人が出てショックなんだろう。
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