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「今の所は連絡は入ってない」
何時の間にか側に来ていたニーグが、僕達の疑問に答えてくれた。
「そっか、それなら良いけど」
少しホッとするライルに、でもさ、と顔を見る。
「慌ててると、リアルタイムでの連絡は忘れるよな?流石のライルもそうだった様にさ」
「ぅぐ」
「今回の事をクリス達に報せておくついでに、僕とライルは終わってるから応援に行けるって教えておこうか」
どうせ眠気は吹っ飛んだし、と笑うと、ライルも、そうだな、と微笑んだ。
なので、付き添いとしてついていったメンバーに念話で状況を伝える。
と、どこのチームも魔物の群れに遭遇はしたが、複数種同時は無かった様で、気を付ける、と返ってきた。
不安要素が増えてしんどいかな、と思ったが。
困った時に僕かライルが居る、と言う事で精神的に余裕が出た様で、その返事は明るかった。
取り敢えず呼ばれるまで少し仮眠を取ろうか、と、壁際の席に移り向かいの席に座って、それぞれ壁に凭れて目を閉じる。
それを見てニーグは、器用だなぁ、と笑ったが、ニーグだってこれで眠れるだろうに。
そうしてウトウトしていると、大貴族チームが帰ってきた。
「メンバー全員、無事に戻りました」
ハウエルの報告を聞きながら、僕は目を開けて伸びをする。
ライルも、ふわぁ、と欠伸をしたから、起きた様だ。
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