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「「「【ウインド】」」」
流石に無詠唱でやる訳にはいかないから、詠唱破棄で風を起こしている３人。
風下では、僕とライルとハンナとで待ち構えている。
直接魔法を当てると弱ってしまうので、捕まえる時は魔法を使わずに、身体能力のみで、１匹ずつ素手でそっと包み込む様に捕らえなくてはいけない。
飛んでいる進路に回り込んで、ボールをキャッチする様に。
そうして捕らえたムーンバットは、１匹ずつ別々に専用の袋に入れていく。
袋には中の生き物を眠らせる魔法陣が描かれており、暴れたりして傷付くのを防ぐ仕様になっている。
取り敢えず飛んでいたものを全部捕まえて、袋の中を確認。
捕獲禁止の小さいサイズのものは袋から出して逃がし、残ったものの数を数えると、依頼の20匹よりまだ多かった。
なので、大きいものから20匹を選んで、残りを逃がす。
袋から出すと、目を覚まして自力で飛んでいくムーンバット。
月に照らされてキラキラ光る姿は幻想的だ。
なので食用以外にもペットとして飼う人も居るとか。
生きたまま捕獲、なら、これはペット用なのかな。
「これで終わりだな」
フゥ、と息を吐いて言ったライルは、正臣と聖雅に２匹ずつ袋を渡し、残りで４匹ずつ持つように分けた。
生き物はボックスには入れられないから、手で持って運ばなくてはいけないからなー。
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