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子ドラゴンの所に到着した僕は、子ドラゴンに手を当てて怪我等が無いか確認。
幸い怪我は無く元気だが、お腹が空いているようだ。
それと恐怖で緊張状態が続いている為に、かなり疲労している。
「大丈夫だよ。直ぐに安全な所に移動するからね」
時折、ピシッと岩が音を立てるのを聞きながら、急いだ方が良いけど落ち着いてくれるかな、と思い、手を伸ばす。
怖かったね、と顔を撫でると、キュイ、と鳴いて僕の手に顔を刷り寄せてきた。
震えは止まった様だ。
これなら転移しても大丈夫かな?
「山頂に転移するからね!」
子ドラゴンだけでなく、親だろう2体にも聞こえる様に大声を出す。
風は無いから、声もよく通る。
理解したかはわからないが親ドラゴンがキューン、と鳴くのを聞いて、僕は子ドラゴンに抱き付く様にして密着すると、念の為に結界を張って、転移した。
視線を動かして、山頂に移動したのを確認。
結界を解いて一撫でしてから子ドラゴンから離れると、親ドラゴンが山頂に降り立つ。
子ドラゴンは直ぐに少し小さい方のドラゴンに抱き付きに行った。
お、元気だねー、良かったよ。
すると、親は子をしっかり掴み、僕にペコリと頭を下げると、巣のある方に飛んでいった。
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